職場において従業員が受けるストレスはますます増加、多様化し、よって心の病も同時に多様化しています。心の病気にはさまざまな種類がありますが、一般的なものは下記のとおりです。 |
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うつ病(単極性気分障害) |
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気分が極度に落ち込んで何に対しても意欲や興味がなくなる病気です。主な症状としては、憂鬱、億劫、不安、いらいら、悲観的な考え、自責感などの精神的な症状と睡眠障害、食欲低下、頭痛、めまい、吐き気、動悸、冷汗、便通異常などの身体的な症状があります。様々な医療機関にて診察を受けても「特に悪いところは見当たりません」と告げられるケースが多く、実は体の症状を中心とするうつ病であったということもあるのです。実に日本人の10人に1人は生涯に一度はうつ病にかかるといわれています。統計的には女性に多く、また自殺との関連も深い病気です。 |
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躁うつ病(双極性気分障害) |
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落ち込みや憂うつといったうつ状態と、気分がハイになる操状態とが交互に現れます。 |
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統合失調症 |
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幻覚、妄想、行動の異常などが現れ、自分が病気だという認識はない病気です。 |
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パニック障害 |
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突然頭が真っ白になり、動悸、心拍数増加、震え、息苦しさ、腹部不快感、吐き気、めまい、ふらつき、現実感の消失、恐怖感などに襲われます。 |
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摂食障害(拒食症・過食症) |
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心理的な原因で食べることをコントロールできなくなった病気の総称です。症状としては、物を全くといっていいほど食べられなくなってしまう拒食症、食べることを止められなくなってしまう過食症があります。 |
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心的外傷後ストレス障害 (PTSD) |
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災害、暴行、戦争体験など、通常の生活をはるかに越える激しい体験において、極度のストレスを受けることで発症し、めまい、頭痛などの自律神経症状を伴う不安、うつ状態、心に外傷を受けた体験の記憶のフラッシュバック、その場所や関係している事からの逃避などがあります。 |
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神経症 |
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ストレスなどに対する心理的反応が病的な不安を発生させ、心身にさまざまな症状を引き起こす病気で、不安感、恐怖感、強迫体験、憂鬱、現実感の喪失、いらいら、無気力、自律神経の失調などがあります。 |
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対人恐怖(高所恐怖・不潔恐怖) |
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人前で極度に緊張し、赤面、手が震える、どもる、多量の発汗などが起こります。 |
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強迫性障害 |
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頭の中では無意味、不合理だとわかっているのに、あることが気にかかり、同じ行為をくり返します。 |
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心身症 |
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ストレスがかかることにより 身体のさまざまな部分に障害が現れる病気です。例えば「ストレスで胃潰瘍になった」などがその例です。 |
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その他 |
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心気症、アルコール症、離人症、解離性障害・ヒステリー、全般性不安障害、燃え尽き症候群などがあります。 |